「Ⅰ.地球環境破壊と精神性の崩壊の原因(その2)」

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お預かりさせていただきました「ユニアースプロジェクトⅡ」を、少しずつご紹介いたします。

「ユニアースプロジェクトⅡ」(全文):http://moto-kokoro.cocolog-nifty.com/blog/files/up2f.pdf



Ⅰ. 地球環境破壊と精神性の崩壊の原因(その2)


⑴社会構造的原因
① 資本主義は、基本的により多くの資本(お金や土地・権利や株など)の獲得を強いられ、延々と奪い合いを続けなくてはならないため、いつまで経っても平和な社会は創れません。また利権を持っている人と、持っていない人がいることで公平な社会も望めません。(争奪思想・格差助長型社会構造)
市場経済は、大量に物を作り続け、大量に販売して消費し、延々と経済成長を続けない限り成り立たない構造になっています。ですから、たとえ地球を破壊し尽くそうとも止めることは決して出来ません。従って不必要な空港であろうと、施設であろうと、道路であろうと、とにかく何かを造り続けない限り成立しない経済構造なのです。また「物づくり産業構造」であるが故に、物のあり方としては理想的でなくても、一定期限で壊れるような物作りも必須になります。(連鎖型環境破壊経済システム)
③ 拝金思想は税金とお金のあり方に原因があって、納税しないと財産は没収され、お金が無いと生きられないという負(暗い)の現実を生み出しています。税金は人々を苦しめ、お金は人を狂わせます。今後さらにお金の為なら何でもする人の数が増加し、犯罪や事件の多発が懸念されます。(自然環境と精神性の崩壊を止められない負の循環型社会)
 現在、政治や経済、学問や教育、医療や社会福祉社会保障など全てが利権(利益を占有する権利:業者が公的機関等と結託して得る権益=独り占め)という形で資本主義と市場経済と拝金思想に牛耳られ、お金を稼がないと生き残れないという社会になっています。(金権主義は蔓延し、お金の呪縛から逃れない世の中)
 これによって人々の精神は、お金がどれだけあっても満たされることのない日常生活の中で荒廃し、あらゆる物事の判断基準をお金に置くようになり、社会は大きく変わり、人も大きく変わりました。(人間性を欠いた自己中心主義的な社会と個人へ変貌)
 例えば女性が結婚相手を選ぶ際、相手の性格や人格よりも収入や持ち物等を重視する傾向や、人付き合いでもビジネスにとって有益であるかどうかの判断が優先される傾向があります。
 また市場では、鳥インフルエンザに感染していた鳥を出荷しようとしたり、期限切れの乳製品を使用して商品化したり、期限切れの洋菓子をリメイクして販売するなどして、利益の追求が最優先されます。
 そして若者は、容易にお金を手に入れる方法として犯罪に走り、いわば欲得(我欲)を優先するために、人としての精神性を失いつつあります。
 またなにも精神性を欠いているのは一般人や若者に止まらず、社会的なリーダーである聖職者(教師、警察官、医者、公務員、政治家など)にまで及び、セクハラや淫行、官製談合や裏金工作、不正献金など不祥事は絶えません。(社会の崩壊)
 より具体的な例としては、歯科医学の最終的な目標が虫歯や歯周病になりにくい生活環境の確立であっても、仮に日本の社会の中で諸外国のように、フッ素を水道水に入れて虫歯を限りなくゼロにすることを本気ですれば、虫歯は確実に無くなり歯医者さんの多くは失業してしまいます。
 ですからどれだけ目標が理想的であっても、社会の構造を変えない限り、そうやすやすとはできることではないのです。(医学も同様)
 なにもこのようなことは医学に限ったことではなく、浄水器や空気清浄機についても同様なのです。
 つまり水や空気を綺麗にする器械を作れば作るほど地球環境にストレスを与えることになりますが、作り続けないと企業が成り立たなくなり生活ができなくなるので、どうしても器械を作り続けなくてはなりません。
 本来ならば綺麗な水や空気を手に入れる理想的な方法は、浄水器や空気清浄機を作ることではなく、自然環境を元に戻し、誰もが美味しい水や空気を、日常生活の中で自由に満喫できることだと思います。
 そこでここまでをまとめますと、本質的(理想的)なことに気付いて正そうとしても、個人の生活が成り立たないことや、会社が儲からないことや、税収が下がり議員数や公務員数の削減や減給に繋がることなどの理由で、地球環境保護や和を保った世の中など、理想社会の達成は到底できないという結論になってしまうということです。
 これこそが地球を壊しきってしまう根本的な原因になります。
 残念な事に、社会構造が歪んでいるために、理想論を唱えても絵に描いた餅で終わってしまい、所詮、理想は夢物語に過ぎなくなってしまうということになります。(欠陥社会)
 つまり利他的な発想を社会の仕組み(構造)が拒み、良心を騙し、裏切り、妥協して生きているうちに、精神がどんどん腐敗し、取り返しがつかない状況に陥っているのです。
 また極端なことを言えば今の社会構造の中では、いくら教育や管理、監査や罰則を強化してもルール(常識)を守りきれないということです。
 要するに、方法を問わずお金を獲得しない限り生活が成り立たない社会構造になっていることが、善悪が「判っていても止められない」状況を生み、理想社会をいつまで経っても達成できない原因になっていたのです。
 しかし驚くことに、より重大で根深い原因があったのです。
 その原因が、このようなとんでもない歪んだ社会構造を作り、今の状況から抜け出せなくしているのです。
 それが第二の原因となる精神構造的な原因「自我(エゴ)」なのです。


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